フランシス・フクヤマ 「歴史の終わり」

フランシス・フクヤマ 「歴史の終わり (The End of History and the Last Man)」 1992年

国際教養学部のベーコン先生が薦めていた本。歴史の終わりとは、今まで色々な政治体制・イデオロギーが存在してきたが、その中で民主主義が勝利を収め、存続していくだろう、とするもの。

かなり長い本なので要約は困難だが、印象的だったのはフクヤマが欲望、理性、気概という三要素で人間を説明しようとしている点。この3元説はプラトンがもともと提唱して物であるらしいが、この「気概」の部分にフクヤマは強調する。

例えば人間は、命をかけてまで何かを達成しようとすることがあるが、これが欲望と理性だけでは説明できない。なぜなら、理性的に感がて、死んでしまったら欲望が満たされるはずがないからだ。しかしそれでも人間が戦おうとするのは、「気概」、言い換えれば自尊心ともいえる物に突き動かされているからだという。 この「気概」は、自分を他に認めさせたいという感情のようだ。これは欲望とは別のものであって、欲望はむしろ動物的、生理的な欲求を指すのに対し、気概は人間特有のものらしい。

この考え方は新鮮だった。最近経済学に触れる機会が多いが、経済学の世界では「人は合理的な行動を取る」という前提で話がすすんでいく。合理的な行動って何ですかというと、おそらくこれは上述の「欲望」と、「理性」を意味するのだろう。つまり、人間は欲しいものを最善の方法で手に入れるという前提なのだ。

でも、ホントに人間は合理的に行動するの?と聞くと、その答えは明らかにNoだと思う。それを説明するものとして、「他人から認められたい」という気概の感情がは有効だろう。これにより、経済学では放置されている人間を動かす要因がかなり説明されるのではないか。

なんていってみたものの、おそらく自分はこの本の半分ぐらいしか理解できていない。哲学の話が多かった。ヘーゲルとか、ニーチェとかマルクスとかホッブズとか。本気で社会科学をやろうと思ったらこういう古典哲学的なものが絶対必要になるんだろうな。もっと学部でこういうの読んでおけばよかった。

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